友人や会社の同僚、ご近所の方にしても何かをしてあげたいという気持ちになったことは少なくないでしょう。
その気持ちはとても大切なことです。
隣の三尺ということばを知っていますか。
雪かきや掃除をする場合を想像してほしいのですが、
家の前の掃除や雪かきは、自分の家と隣の家の境界線ギリギリまでやるのではなく、三尺だけ余計にするという先人の知恵です。
気遣いをさすことばです。
しかし、親切な人は喜んでくれるだろうと考えては
三尺で済まさず、両隣の分まで、すべてを掃除をしてしまうのです。
喜ぶだろうと何でもかんでもしてあげてはいけません。
何事も適量を心がけなければなりません。
返報性の原理ということばをご存知でしょうか。
してもらったら、その分お返しをしないといけないという心理が働くことを指す法則のことです。
掃除にしても少しやりすぎてしまうとその分より少し多めにお返しにしようとします。
そしたら相手もその分をお返しするのは気が引けるためにもう少し多めにお返ししようと思ってしまいます。
そうなったらどんどん膨らんでいく上に、どっちがどれだけのことをしてくれたのか分からなくなってしまいます。
その結果
あれだけしてあげたのに、返してくれなかったと自分ばかり損をしているような感覚だけが残ってしまいます。
そして関係がギクシャクしてしまうことにも繋がりかねません。
間違ってはいけないのは、気遣いというのはけして悪いことではなく、ぜひその心は持ち続けてほしいということです。
しかしやりすぎは長い目でみるとかえって関係を悪くしかねないのでほどほどに留めておくことも大切なことをしっていても損はしません。
三尺分の気遣いが人間関係をうまくする秘訣かもしれませんね。