仕事を長く続けると、
後輩や部下ができてくるものです。
上司として、ときに先輩として後輩に対して教育するという仕事を任されるときも出てきます。
そのような立場になったとき、
どのようにして教育するか、こんな自分に教育できるのか不安にかられることもあるかと思います。
人によっては、教えることができない自分の怠慢さを棚に上げて仕事は背中で語るもの、仕事は見て覚えるものということを豪語する人も出てくる始末。
ぼくはその仕事ぶりに対しては否定はしません。
しかし、
いざ仕事を教える際に留意してほしいことがあります。
それは目の前の教えたいことをただ教えることで終わってはいけないということです。
つまり
「ここを掃除しておいて」
「ここの文章はこのように書いて」
で終わってはいけません。
人に仕事を教えるときに大切なのは、その業務をただ教えることだけではありません。
本当に大切なのはその業務をすることの背景を教えることです。
ここを掃除しておいて
だけでなく、
『ここはお客様の目に一番に入るから、
ここを掃除して綺麗にすることで店全体が明るく見えるからここを一番に掃除してほしい。』
という風に。
業務の背景を知ることで、なぜこの業務をそうしなければならないのかを考えられるようになります。
そうすると、
その知識は他の業務に活用できることも多いもので、
ただ目先の業務に囚われるのではなく、
業務全体を俯瞰してみることが出来るようになるのです。
教育者として大切なのは、
業務を覚えてもらうだけにとどまりせん。
何が大切で、どのようにすればいいのかを自分で考えて
、自分で行動できることです。
業務の背景を同時に教えていくことは、教育者自身の勉強にもなります。
人に教えるということは、自分も振り返り教えること。
自身の成長に繋がるものです。
自分に教育するほどの力はないと考えてしまう人も少なくありませんが、
そういう人こそ、何が困っているのかどういう所で躓くのかが分かっているものです。
そしてそういう人こそ
人に教えることで、自身の成長にも繋がりもっと先へ進むことができます。
下手に年数を重ねると、
自分が新人で何もわからなかったことを棚に上げて
何でこんなこともわからないんだと叱責する人もいます。
初心を忘れずにいることも大切です。
そして教育というのは、
教育する立場の人も学べるいい機会になるものです。
先輩、上司として
業務外になってくることもありますが、
未来ある立場の人に手を差し伸べる人材になっていきたいものですね。
ではまたっ。